情報システムへの投資について

ユーザー側から見たシステム計画立案の方法について学ぶため、このような本を買ってみました。

~経営戦略の実効性を高める~ 情報システム計画の立て方・活かし方

~経営戦略の実効性を高める~ 情報システム計画の立て方・活かし方

ざっと斜め読みしただけですが、この本は経営者の描くビジョンを実現するための方法論を示していますが、そのビジョンの是非についてはあまり問題にしていないようです。要するに神様の言うことは絶対!みたいな?なかなかに現実に即した前提ではあります(笑)
一番印象に残ってるのは前書きの

バランス・スコアカードなど、使用しているツールは華やかであるが、その実態は実に泥臭い作業の連続だった。

というところ。さもありなんですね。というか、バランスト・スコアカード自体がそもそも記述的分析方法を用いたツールなので、むしろ泥臭くなって当然なのかもしれません。
実際に読み進めてみて思ったのですが、バランスト・スコアカードの4つの視点(財務、顧客、業務プロセス、学習と成長)では、財務の視点が目標の最終的に行き着くところとなりますが、これだけだと事業の継続性に関する視点が拾えない気がしますね。昨今流行の「SOX法」だの「内部統制」だのを契機としたシステム投資を分析するためには、また別の視点を設ける必要がありそうです。まあ、キャプランノートンの本(バランス・スコアカード―新しい経営指標による企業変革)でも、4つの視点では充分でない場合があると書いてありますし、その辺は柔軟にやれってことなのでしょう。